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執筆者の写真工場長

豪徳寺の空色の洋館

更新日:2021年10月14日

最初にこの話を聞いたのはいつだったか。

遅くとも、2019年の5月には耳に入っていたんだという記憶があるなぁ。

ただ、あまりちゃんと追いかけることができていなくて、

気がついたら、解体回避には成功していて、引き続き残していくための

クラウドファンディングという段階になっていて。


そのクラウドファンディングはこちら。今回分がまだあと数日実施中。


相前後して、この運動に携わった漫画家の山下和美先生が、

経緯を描いたコミックが発売になっていて。

急ぎコミック購入の上、リターンが上製本の方の写真集で、

ファンディングにも協力させていただきましたですよ。


本日から、私としては招致段階から終始反対してきたイベントが始まりますけれど、

招致のときの売り文句に大きく違って、今回もスクラップ&ビルドになってしまいました。

そういう日本のまちづくりを、そろそろやめようよ、と思うのです。

まぁ、緊急自動車の入ってこれない道はどうにかしなきゃいけないにしても、

可能な限り、ストックを生かさないと、ね。


さて、幡ヶ谷から豪徳寺ですので、自転車で十数分です。

ちょっと、現地を見に行ってみました。

もちろん、中には入れないので、表から見るだけ。


まず驚くのが、コミックの82-83ページに、さらっと書いてあることですが、

さきほど「緊急自動車の入ってこれない道は」と記しましたが、

洋館のすぐ北側にも、都道の拡幅計画があるのです。

写真中央のお宅の向こう側が洋館。

わずか1軒分の場所の差で、こちらのプロジェクトでの解体は回避。

よくぞ、まぁ、外れていてくださいました。


ただ、こちらに引っかかっていた場合、相手が東京都なので、条件闘争次第では、

小金井公園移築で面倒見てもらえる可能性もあったんでないかと。


どちらが幸せだったのかなぁ、この建物、と、正直、複雑な気持ちになったのですわ。


まぁ、この件に「もしも」はないので、ここで残すべく動くしかないわけですが。


洋館の前まで行ってみると、緑の元気が良すぎて、門から建物が見えない(^^;。

なるほど、クラウドファンディングの資金の使いみちの中に、

「庭の整備」が出てくるわけですね。



でも、木立越しに玄関を望むのは、絵になりました。


道に沿った側を見上げてみるとこんな。淡い空色の壁が美しい。



南側の大きな窓の並びも美しい。

ただ、陽も当たるし、雨風も吹き付けるからだろう。くたびれているのもわかる。


まずはクラウドファンディングが成功し、継続的な保存に進んでいくことができますよう、そんなに遠くないところから、引き続き応援させていただきます。


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